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基本工具を極めたい!?

工具がなくてもビーズアクセサリーを作ることが出来るけど、
作るアクセの幅を広げたいなら、いくつかの工具を持っていてもいいんじゃない?


ニッパー (Side Cutting Nipper)
ニッパーワイヤーやピン、チェーン、テグスなどを切る工具。

写真のニッパーはどちらもツノダ(旧:角田工具製作所)のもの。

刃先がぴったりあったものを選びましょう。
ずーっと左側のニッパーを使っていたのですが、あるとき右側のものを使ってみたら、これが使いやすい!現在は右側のものを主に使っています。
ただ左の方が、先端が細くなっていて、編み戻り最後のテグスカットなど細かい部分で使用するのにはいい!
どちらも少しの力でカット出来るようにバネ付きなのですが、右側のスプリング状のバネタイプの方が、より少しの力でカットできるような気が...

ニッパーは刃物なので、金属のピンをたくさんカットしていると、どうしても刃先がボロボロになってきてしまいます...すぐに刃先が悪くなるものは論外ですが、それなりに消耗品だと思っていたほうがいいかもしれません(とはいってもちゃんとしたものはそれなりに耐久性があります)...

*太いチェーン・ワイヤーのカット
ニッパーは銅線や細い鉄線等の細いワイヤーをカットするために作られている工具のため、太いチェーン等を切るのには向いていません。無理にカットすると刃が欠けてしまうので要注意!
太いものをカットできる強力ニッパーやくい切りを使うようにしましょう。

*切り口
ニッパーは刃の片側が平らなので、刃の側面をビーズなどにぴったりと付けて切口を平らに切ることが出来ます。
実はペンチにも”切る”機能があり、ワイヤーをカット出来ますが、切り口は山型になり、キレイではありません。

* テグスのカット
テグスはニッパーだけでなく、ハサミとかでも切れます。ハサミの場合、ビーズのすぐ脇などでカットできるように工作用のものより、手芸用などの細いハサミがオススメです。

*ニッパーのJIS規格
JIS規格におけるニッパーは大別して3つの種類−普通(刃部が斜めになったもの)、薄刃(刃を薄く仕上げているもの)、強力(ペンチの刃部のように両側から角度の付けたもの)−に分けられ、各ニッパーには普通級と強力級とがあります。
趣味用、ビーズアクセ用として販売されているニッパーは、JIS規格のものが多いようです。ビーズアクセサリー作りにはJIS規格のものかどうかより、製作者にとって使いやすいものかどうかが、重要かも。

平ペンチ / 平ヤットコ (Flat Nose Plier / Side Cutting Plier)
丸カンやピンなどを開閉したり、つぶし玉をつぶしたり、ボールチップを閉じるとき等に使う工具。
ペンチ
*ペンチ
ペンチはワイヤー等を挟む・引っ張る・ねじる・曲げる・切るなど多くの作業ができる、鋏(はさみ)状の便利な工具。
ヨーロッパで生まれの工具で、日本では昭和に入ってから作られるようになったそう。
ペンチのことを英語では plier(プライヤー:モノをはさむ・つかむ工具全般を指す言葉) と呼びますが、日本語"ペンチ"の名称は、英語 pinchers (挟むもの)に由来しているという説があります。

正しい工具の選び方 @ 3.peaks

ビーズアクセサリー用のペンチは、モノを挟む内側(くわえ部)に溝がなく、なるべく先端が細く、少ない力で挟むことの出来るバネ付きのものを揃えた方がいいでしょう。
モノを挟む内側に溝があるものは、金具を傷つける可能性があり、オススメしません。

ラジオペンチ*ラジオペンチ
ラジオペンチラジオペンチは 機能はペンチと同じで、ワイヤー等を挟む・引っ張る・ねじる・曲げる・切るなど多くの作業ができる、鋏(はさみ)状の便利な工具ですが、ペンチより先端が細く、ペンチより狭い範囲の細工などに適しています。

ラジオペンチの中でも写真右のような先細タイプは細かいものを挟んだりするのに便利で、ピンの開閉やボールチップを挟んだり曲げたりするのは、通常のペンチ/ラジオペンチと同じ使用感でしたが、つぶし玉をつぶすにはちょっと不向きかも。
写真のラジオペンチはどちらも、マルト長谷川工作所(KEIBA)のもの。

よくご家庭でみかけるような、モノを挟む内側に溝があるラジオペンチは、金具を傷つける可能性があり、オススメしません。

*やっとこ(鋏)
平ヤットコやっとこは、モノを挟む・つまむための和工具。
挟む・引っ張る・ねじる・曲げることは出来ますが、"切る"という機能がなく、バネ付きタイプがないのがペンチと違うところ。

ビーズアクセサリー用、趣味用の工具として、"切る"機能はないけれど、バネ付きのペンチ・やっとこもあります。

写真にある左右のやっとこは中央のものより、小さいサイズなので、細かい作業にぴったり。
作業によって大きいものと小さいものとを使い分けています。
...バネ付きのものがいいでしょうと書いていますが、実はBOWは上写真右のヤットコを一番愛用していたりします(^-^;;

*使い方
ペンチ・やっとこは、一方の柄に親指を、他方の柄の外側に人差し指と中指とをかけて、薬指と小指は柄の間に入れて使います(*)。このように使うと片手で自由に開閉が出来ます。
ボールチップやピン、カンを扱う場合はペンチ・やっとこの先端部分で挟んで扱います。
つぶし玉をつぶすときは奥の部分に挟んだ方がしっかりつぶすことが出来ます。また、柄の先の方を持つと強い力が出ます。

(*)BOWは一方の柄に親指を、他方の柄の外側に薬指と小指とをかけて、人差し指と中指を柄の間に入れて使うのがクセになってしまっています...これでも片手で自由に開閉できるけど、強い力はでないかも。

平ペンチ/平やっとこではピン類を丸めないで! ときどきで平ペンチでピンを丸めている方に出会いますが、カクカクした感じとなりきれいに丸めることが出来ません。ピンを丸めるには丸ペンチを使ってくださいね。

*切る機能
ペンチペンチでは左図Aの部分でワイヤーなどをカットすることが出来ます。
ペンチでカットした切り口は山型となり、ニッパーでカットしたように切り口は平らになりません。
ビーズアクセサリー作りでは、ワイヤー・ピンなどをカットするのはペンチではなく、ニッパーを使うようにしましょう。

*ペンチ・ラジオペンチのJIS規格
物をつかむ役目をする先端部分(くわえ部)は、滑らないように凸凹の溝があります。
使用素材は規格で定められていて、切れ味・変形・衝撃試験などの規定を満たしたものだけを規格適合としていますが、アクセサリー作りには、溝のないものの方がいいでしょう。

丸ペンチ / 丸ヤットコ (Round Nose Plier / Corn Plier)
Tピン・9ピンやワイヤーを丸めるときに使う工具。
丸ヤットコ先端が丸い形の、ピンを丸めるための工具。
ラウンドノーズプライヤー、コーンプライヤー、先丸ペンチ等とも呼ばれています。




細長い円錐のような先端部分にピンなどを沿わせることで、キレイで小さな円弧を作ることが出来ます。 なるべく先端が細く、滑りにくい素材で作られ、少しの力でカット出来るようにバネ付きのものを揃えた方がいいでしょう。
丸ヤットコ
上写真・左はステンレス製で一番軽いのですが、つるつるしていてピン等が滑りやすいので、慣れるまでは使いにくいかも。
上写真・中央の丸ペンチは スリーピークス技研(3.peaks)のもので、先端がなめらかなのに滑りにくく、愛用しています。

平ペンチ/平やっとこではピン類を丸めないで! ときどきで平ペンチでピンを丸めている方に出会いますが、カクカクした感じとなりきれいに丸めることが出来ません。ピンを扱う場合には丸ペンチをかならず揃えましょう。

丸ヤットコ*片丸タイプ
片方の先端だけが丸くなっていて、もう片方は平ペンチのように平らになっているタイプ(写真左)。
平ペンチのようにも使うことが出来るので、旅行先とか工具を何本も持てない場合などに便利...
丸ヤットコ

*両丸タイプ
両方の先端が丸くなっているタイプ(写真右)。丸ペンチとしては一番よく見かける形かも。
ピンを丸めたとき、もう片方の先端とピンの接点が少ないので、片丸タイプよりもっとキレイに丸みを作ることが出来ると思います。

丸ヤットコ*丸溝タイプ
片方の先が丸く、もう一方の先はそれに沿うように溝になっているタイプは、ピンやワイヤーを挟むだけで丸みがつくので、初心者の方には一番使いやすいかもしれません。
...ですが、溝にピンを挟む形式のため、金具に傷がつきやすいのが難点です。

ピン丸めに慣れるためにも最初から、両丸or片丸タイプを使用することをオススメします

バネのタイプいろいろ
バネ付き工具の"バネ"にはいろいろなタイプのものがあります。
工具のバネ
スプリング
工具のバネ

工具のバネ
ステンレスバネ
工具のバネ
プラスチックばね

バネ付きの工具を使用すると、
 (1)少しの力でも簡単にカットできる
 (2)バネの力で自然にハンドルが戻るので、作業が連続に、すばやくできる
といった利点があるので、オススメです。

金具を傷つけない工夫
先端部分に溝のないペンチでも、金具を傷つけてしまった、という経験はありませんか?
特にシャワーを台につけて爪を曲げるときや、カラーコーティングしたワイヤーでめがね留めをしたりするときなどは要注意...

金具に傷をつけてしまいがちな場合には、ペンチの先端部に布を巻いて扱うといいですよ(ティッシュペーパーでもいいですが、破けやすいかも)。
セロテープを巻くという方法もありますが、セロテープでは滑りやすくなりすぎてしまいますし、セロテープがはがれたところからべたべたしてくるので、オススメしません。

工具の先端にラバーコーティングする、という方法もあります。
写真左はワイヤーを傷つけないよう工具先端を保護するために作られた、液状のゴムコーティング剤(Tool MagicTM)です。
ワイヤーなどの金具を傷つけないだけでなく、滑り止めとしても使えるので、私はステンレス製のペンチ類にこのコーティングをして使っています。

使い方は工具の先端をコーティング剤に数秒浸して乾かすだけ...乾かすのにちょっと時間がかかりますが。
使い終わったらペンチからゴムコーティングをむくときれいにはがれます。6色展開。
使用する場合は、充分に換気をする必要があります。また可燃性の高いものなので、注意が必要です。

指カン (Jumpring Closing Tool)
丸カン・Cカンなどの口を開閉するときに、利き手と逆の親指または人差し指にはめて
指カン使う道具。


切り込んである溝に丸カン・Cカンの一方の端をはめて、もう一方の端を平ペンチでつかんでひねると、カンの口を開閉できます。
太さの違う溝があるので、カンの太さによって溝を使い分けます。

どの指にはめてもいいんですが、本などでは親指か人差し指のどちらかにはめると記載されていることが多いです。 親指と人差し指、どちらにもはめて使ってみましたが、親指にはめる方に落ち着きました。
親指の方が力をかけても、指が力に耐えれて、しっかり扱えるような気がしています...

平ペンチ2本でカンの端をそれぞれはさんでひねることでも、カンの口を開閉できますが、これを使うと両手に工具をもたなくて済むし、テコの原理を使うのであんまり力を必要としないのでラクチン。

ただ、いつも指カンを使うのがラク、というわけではありません。 開閉するカンに溝にひっかける分だけの余裕がないとダメなので、1つのカンにたくさんのビーズをぶら下げたり、つないだパーツ類が邪魔をしてしまう場合には、指カンを使うより、先端の細い平ペンチ2本を両手にもって開閉した方がいいでしょう〜。

指カンには横溝タイプと縦溝タイプの2種類がありますが、横溝タイプの方がよく見かけるタイプだと思います。
指カン
*横溝タイプ

指カンを指にはめたとき溝が横に走っているタイプ。
指カン
*縦溝タイプ
指カンを指にはめたとき溝が縦(指と並行)に走っているタイプ。

どっちのタイプが使いやすいかは個人差があるとは思いますが、両方を使ってみた限りでは、横溝タイプの方がカンを開閉しやすいと感じ、横溝タイプを愛用中...
縦溝タイプでは指を立てるようにしないとカンを開閉しにくいのですが、横溝タイプでは手の甲を床と並行にしてラクに開閉できます。

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